サイトの中でも触れていますが、その昔、大航海時代にスペイン、ポルトガル、オランダなどの航海士たちが、行く先々で先住民とコミュニケーションしなければならないときに、どうやってやりとりをしたと思います?
15世紀後半から、クリストファー・コロンブス、アメリゴ・ヴェスプッチ、バルトロメウ・ディアス、ヴァスコ・ダ・ガマ、フェルディナンド・マゼラン・・・などの数々の冒険家たちが、大陸や島を「発見(ヨーロッパから見て)」し、先住民たちと商談・交渉したり、キリスト教を布教したり、ときには先住民を騙したり、征服したりしています。
その当時、彼らと先住民たちとの間には共通の言語はありません。
どちらかが相手の言葉を習得しなければならなかったはずです。
しかも短期間の内に・・・。
彼らは私たち日本人がやっているように、何年も掛けて、先に文法を学んだでしょうか?
それは絶対にあり得ないのではないでしょうか?
日本に目を向けてみても、日本人バイリンガルの先駆者的存在であるジョン万次郎が英語を習得できたのは、漁船が漂流して米船に助けられたからであって、始めから文法を知っていたからではありません。
その当時は英文法の書籍すら存在しなかったでしょう。
第一、彼は半農半漁の貧しい家に生まれ、寺子屋に通う余裕が無かったため、読み書きも殆ど出来なかったと言います。
たとえ文法書があったとしても、ジョン万次郎は読むことができなかったはずです。