『英会話が上達したい!!!』
・・・あなたはそう思って今このページを読んでいますよね?
そのためにはまず、「会話」というもが何なのか、その構成要素を考えてみる必要があります。
今朝7時半に起きました。歯を磨いて新聞を読んで、朝食をとった後、8時過ぎに家を出ました。
駅には8時半につきましたが、電車が15分遅れてきたので、仕事に遅刻し、上司に怒られました。
さて、この内容を口頭で伝えたとして、これは「会話」でしょうか?
違いますよね?
小学生の作文と同じで、過去の事実を並べたに過ぎません。
そこには、「何を感じたか」、「何を思ったか」がまったく述べられていません。
では、私たちは日常、どんな「会話」をしているでしょうか?
◆香川は左サイドで使うよりも、トップ下で使うべきだな。
そのほうが狭いスペースでプレーできる彼の特長がより活かせられると思うんだけど。・・・
◆次の総選挙は「ぱるる」が来るわね。だって彼女去年2度もドラマの主演やったし、秋元さんのイチオシでしょう?
じゃんけんなんかなかったとしても、 間違いなく入ってくるわよ。
でも、恋愛禁止って、彼女らもかわいそうよね。・・・
◆教えてもらったイタメシ行ってきたわよ。
30分並んでいやになってけど、ラザニアが素晴らしくって、並んだ疲れが吹き飛んだわよ。・・・
◆橋下徹はあまり好きじゃないな。
世間が政治に強いリーダーシップを求めているのは分かるんだけど、ちょっと傲慢が過ぎないか?・・・
◆あなたまだガラケー使ってんの?
スマホだとほら、こんなことができるし、こんなこともできるのよ。
LINEを使えば、無料でほら、こんなカワイイスタンプが送れるのよ。
絶対に変えた方がいいってば。・・・
◆いじめはなくならないと思うな。
人間って動物は、常に自分の下に自分よりも弱い存在を置きたがるもんだよ。・・・
どうでしょう? 先ほどの例と何が違うと思いますか?
そうです。「会話」には常に、発言者の「感想」や「意見」、「気持ち」、「推測」、「憶測」等が含まれているということです。
相手が話した内容に、即座に反応して、同調したり、反論したり、その繰り返しが「会話」なんです。
ですので、「会話」にはテンプレートもパターンも存在しません。
会話を構成するのは、発言者の「個性」そのものだからです。
誰のものでもありません、「自分の意見」です。
フレーズをたくさん覚えれば、たしかに小学生の作文程度のことは話せるようになるかも知れません。
しかしそれでは、「感想」も「意見」もまったく含まれない、つまらない文に過ぎません。
まったく盛り上がりもしなければ、楽しくもありません。
「会話」を盛り上げるためには、相手の発言に対して、瞬時に自分の「意見」や「感想」を頭の中で生成し、即座に相手にぶつけなければなりません。
やり取りの中で、お互いに「意見」が変わることもよくあるでしょう。
そして、この瞬時に「意見」を言うということは、「練習」をせずにできるものではありません。
赤ん坊が言葉を覚えるのは、カタコトから入り、だんだんと文章を構成できるようになります。
あるいは、どんな英語ができない人でも、1年から2年程度英語圏の国に暮らし、現地の人と接していると、必ず喋れるようになります。
そんな人は、あなたの周囲にもたくさんいると思います。
スポーツがうまくなるのには、理論もあるでしょうが、何よりも「練習」です。
「練習」をさぼっている人が、いくら教則本を読んだり、DVDを見たりしてもうまくなるはずがありません。
「カタコト」の延長に「会話」があるのです。
スポーツも車の運転も急にはうまくなりません。
以上が、英語がしゃべれるようになる「唯一の理屈」です。
ましてや、ある日を境にして、急に喋れるようになるなんてことはありません。
スポーツと同じく、徐々にレベルアップしてまいります。
そうです。必要なのは、実際に「会話」の相手がいる状況で、正しく「練習」することと、あとは時間の問題だけなのです。