(3) サラリーマン時代 ~ 数々の挑戦、そして挫折 ~ その1

社会人になっても、英語が話せるようになりたいという夢は、そのまま続きました。

就職して1年目、工場勤務だったある日のことです。

工場から電車の最寄り駅までは自転車で通っていたのですが(元自転車屋の従業員の方が500円で買ってきて整備してくれました)、帰り道で、信号が変わったので、大きな道路を渡ろうとしたときに、車が止まらずに突っ込んできて、自転車ごと倒されました。

幸い大したケガはありませんでしたし、自転車はもともと500円で得たものでしたので、そのまま帰ろうとしたのですが、ドライバーが2万円を渡してきました。

(もちろん断りましたが、ムリに渡されました。)

せっかくなので、その2万円を何に使おうかと考えたときに、思い浮かんだのが、その頃ヒット商品だったウォークマンです。

ちょうどそのころ、「シャワーのように浴びたら突然喋れるようになる」という有名作家の物語をアナウンサーが朗読している教材(もちろんカセットテープです)を分割で購入し、タダで手に入れたウォークマンに入れて、出勤・帰宅途上毎日欠かさず聴くようにしました。

1本につき、100回以上は聴いたと思います。

他のシリーズも購入し、さらにその後、別の会社が発売した英語と日本語が交互に入っている教材も購入しました。

謳っている効果は似たようなもので、いわゆる「聴くだけ教材」です。

これらを10年以上、通算で10,000時間以上は確実に聴きました。

宣伝文句のように、本当に「シャワーを浴びるように」毎日聴きました。

しかし、残念ながら、「突然」は私には訪れませんでした。

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